数年に一度の頻度で、信じられないポカをやってしまう。講演の日をまちがえたり、待ち合わせの場所を忘れてしまったり、面談相手の名前を言いまちがえたり。今回は、東京マラソンの開催日を一週間まちがえてしまった。幻の東京マラソン開催日は、昨日(2月21日)だった。
何度も、このうっかりに気づくチャンスがあったはずだった。
ところが、手帳には、昨年10月からいちども修正されることなく、「第10回東京マラソン」は、2月21日(日)のままになっていた。秘書の内藤やJFMA事務局の野口さんが、アウトルックでわたしのスケジュールを管理している。だから、彼女たちから訂正される可能性が考えられた。しかし、おかしいとは思ったのだろうが、自分でマラソンを走るわけではないから、指摘されることがなかった。
二番目のチャンスは、東京マラソンの大会事務局から、ナンバーカードの引換券が送られてきた日である。自宅の郵便受けにA4サイズの封筒が届いたのが一か月前。封筒を開けて、東京ビッグサイトでのゼッケン引き換え日を確認しておけば、このようなポカは防げたはずだった。にも拘わらず、思い込みで開催日を修正しなかった。
三番目の訂正の可能性は、大学院の第4回入試が「2月28日」だったからである。東京マラソンの開催日と入試がダブっていることに早めに気付くべきだった。というのは、春先に年間の面接担当者を割り振るとき、わたしだけが特例で、「2月28日」(東京マラソンの開催日)を免除してもらっていたからである。
勘違いが判明したのは、先週の火曜日(2月16日)だった。外苑前の「アールビ-ズ」(『月刊ランナーズ』の発行元)で、学生のフィールドワークの打ち合わせをしていたときのことである。ミーティングが終わって、別れ際に、人事部長の吉田さんから、「来週は東京マラソンですね。先生、頑張ってください」と言われた瞬間である。
「あれ、今週末のエントリーじゃないですか?」とわたし。一瞬、その場が静寂に包まれた。ランナーズの編集部が、東京マラソンの開催日をまちがえるはずがない。確認すると、当然のことながら、わたしの21日は思い込みで、その翌週の2月28日が正しい開催だった。
「大会が終わってなくてよかったですね」とゼミ生から同情の声が。わたしは、週末(18日~20日)にビッグサイトに行って、空っぽのブースを見なくてラッキーと思った。
すぐに思い浮かんだのは、都庁前にある「パーク ハイアット東京」の予約のことである。”幻の大会前日”の20日に、小田急ランドフローラの宮西さんに頼んで、東京マラソンの予約をしてもらっていた。慌てて宮西さんの携帯に電話をした。
「そうだったんですか、、、では、確認してみます」と宮西さんが早速に対応してくださった。数分後にコールバックがあった。
「ご安心ください。最初から、27日の予約になっていましたよ」。
毎年、東京マラソン前日に、わたしは西新宿のパークハイアットに予約を入れている。今年で8回連続出場だから、7年前からである。ホテルの担当者は、宿泊の目的がわかっているので、わが勘違いは最初から織り込んでいたものと思われる。
宿の確保に安堵するとともに、「さすが!ハイアット」と感心したものである。
私的な東京マラソンの開催日が、一週間先に延びてしまった。これが、凶と出るか、あるいは吉と出るかはわからない。緊張がゆるんでしまったことも事実である。張りつめていた気持ちが溶けてしまっている。その代わりに、練習時間を一週間余計に確保できることになった。そもそも先月から練習不足になっている。
昨日は、さっそく皇居の周りを二周した。13KMである。土曜日もジムでベルトの上を8KM走っている。少々疲れたが、心地よくは走れている。気を取り直して、来週の本番に備えようと思う。
本日発表の週末の天気予報では、「東京はくもり、最低気温が4度、最高気温が13度」となっている。わたしにとっては、理想的な気温である。週末にむけて、天気予報が変わらないことを祈る。