最高気温が28度まで上昇。これまで6回参加した中で、もっとも過酷なレースになった。10マイルの部は、ゴールタイムが1時間26分12秒。8年前と比べると7分以上タイムが悪い。折り返してからは、エイドの飲み水を頭からかぶってよれよれで走り切った。
マラソンの記録は、そのときの気象条件に左右される。昨日の郡山シティマラソン(16K)がまさにその典型だった。このところ調子があがってきていたが、午前中の早い時間に外気温が25度を超えてしまうと、ランナーとしてはなす術がない。
前半は、1キロ5分を保って走っていたが、後半は大崩れしてしまった。1キロ5分30秒~40秒にペースダウン。いくら水を飲んでも足が動かなくなってしまった。記録は、これまで最悪のタイムで、1時間26分台。体が完全に水を失ってしまった。走り終わってからのビールは美味しかったが、気持ちは残念無念ではあった。
いつもは駅前のワシントンホテルに泊まるのだが、今回の宿泊先は、郡山ではいちばん格式が高いと言われている「ホテルハマツ」。しかも、前泊と後泊で贅沢に二泊した。
元ゼミ生の川又くんがこの宿をとってくれたのだが、走り終わって夕方からは、ホテルの裏手にある「鮨家だるま」にて品川万里、郡山市長と会食することになった。鮨家だるまは、川又君のご実家である。法政大学を卒業してから約3年間、川又君は明治座で修業を積んでいた。その後、故郷の郡山に戻っておやじさんの事業を手伝っていた。
今回、郡山シティマラソン(6度目)を走ることになったのは、品川さんが郡山市長に当選したからだった。いつか遊びに行こうと思っていたら偶然、昨年の暮れに、川又君からわたしの携帯に電話がかかってきた。
その日は偶然に、品川市長が鮨家だるまで会食をしていた。その席を川又君が担当していたのである。話を聞けば、品川市長は法政大学の客員教授(IT研究センター)。法政の客員教授時代に、わたしと一緒にセミナーなどで司会を務めてくれていた。たぶん川又君は、「経営学部の小川ゼミの卒業生です」と品川さんに伝えたのだろう。
川又君からの電話で、次回(翌2015年)の郡山シティマラソンを走ることを、品川さんと約束することになった。
そんなわけで、昨日は、予定通りに川又君のご実家で、品川さんとの会食が実現した。その席には、法政大学出身の二人の郡山市職員が同席することになった。総務部人事課長の野﨑(弘志)さんと秘書課長の柳沼(英行)さんである。
本当のところを明かしてしまうと、わたしには重要な訪問目的があった。今年の9月から、わたしたちの経営大学院(イノベーションマネジメント研究科)は、アジアからの社会人学生を対象に、英語のMBAコースを始める。「GMBA」(グローバルMBA)コースでは、インターンシップを特徴(売り物)にしている。二回のインターンシップを実施する予定だが、一回目(一年目の冬、約8週間)は地方自治体で、二回目(二年目の冬、約8週間)は、企業での研修を考えている。
地方自治体では、すでに島根県の「隠岐の島」と「浜田市」(久保田市長)が候補に挙がっている。入学者が二年目からは10人を超えそうなので、そのほかの自治体にも受け入れてほしいのである。ただし、英語での研修になるので、どこでもいいというわけではない。
そこで思いついたのが、福島県の郡山市である。品川市長は英語が達者で、シリコンバレーなどの事情にも詳しい。きっとアジアからの留学生を受け入れてくれるだろう。どうやら宴席には、法政大学卒の職員の方も同席するらしい。人事課長さんらしいから、これは幸いである。
そう予想していたので、今回は「郡山市にアジア人留学生のインターンシップ受け入れ」の話を最初に切り出すつもりでいた。留学生とはいえ、法政大学の学生が研修に来るわけだ。卒業生としては、決して悪い話でない。品川市長は、元法政大学の教授だから、この研修受け入れ企画は、郡山市としてもニュースバリューが高そうだ。というわけで、昨夜は、直球勝負をしてみた。それがズバリと当たって、郡山市と法政大学との社会人留学生の研修協定が実現しそうになっている。
考えてみると、東北地方の1~2月にかけては、雪が見られるのだ。台湾やタイやベトナムなど、南の島からやってくる留学生にとって、8週間の研修は貴重な体験になる。なぜならば、猪苗代湖で素敵な雪景色が見られるからだ。観光目当てではないにしろ、貴重な日本の冬が体験ができる。
福島県はその点でも、絶好の研修場所かもしれない。わたしだけがそう思うのだろうか。研修プログラム主任の高田朝子先生(教授)からは、(わたしの「猪苗代湖の雪!」というお題に対して)「わおお、日本の原風景。感謝します!」という反応をいただいた。
もちろん品川市長とは、アジア人留学生の「郡山市役所研修」だけではなく、別の話でも盛り上がったのだが。暑い中で16Kを走り切ったせいなのか、ずいぶんと酔っぱらってしまったせいなのか、その他の話題をいまは思い出せないでいる(恥)。
そうだ、「園芸センターの訪問」という、わたしの側の義務がひとつ加わったように思う。どうも記憶がはっきりとしないなあ。