うかつだった。このことにもっと早くに気がつくべきだった。そういえば、バリュークリエートの岩崎直美さんからは、「クックパッドを検索してみてはいかがです?」とも指摘されていた。ウィキの記事は早めにチェックしておくべきだったな。
以下は、「肉じゃが」に関するうんちくである。
出典が明確とはいえない、ややあやしげな記述が散見される。発祥の地のご当地事情もあり、そこはあまり信じないほうがよいように思う。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ウィキペディア」を編集
<概要>
牛肉、じゃがいも、玉ねぎ、糸こんにゃくなどを醤油、砂糖、みりんで甘煮にしたもの。肉は一般的に牛肉を使うが、東日本では豚肉を使うことが多い。最近では鶏肉を使ったレシピもある。
明治時代に、ビーフシチューのレシピを元にして日本海軍で作られた物が起源とされる。栄養価が高く、栄養バランスもよく、またカレーライスと同じ素材を使うために補給の都合がよく、水兵の食事として全国的に導入された。
<誕生の経緯>
1870年(明治3年)から1878年(明治11年)までイギリスのポーツマス市に留学していた東郷平八郎が留学先で食べたビーフシチューの味を非常に気に入り、日本へ帰国後、艦上食として作らせようとした。しかし、ワインもドミグラスソースも無く、そもそも命じられた料理長はビーフシチューなど知らず、東郷の話からイメージして醤油と砂糖を使って作ったのが始まりと言われている。
しかし、当時の日本では既にビーフシチューやその変形であるハヤシライスが洋食屋での一般的メニューであったこと、また、牛肉を醤油と砂糖で煮るのは牛鍋や牛肉の大和煮と同様の手法であることなどから、この説を脚色されたものとする意見もある。
ビーフカレーと材料が同じ料理という事で海軍食として非常に都合が良く(補給の際の物資の種類を制限できる)定着した。ただし牛肉やじゃがいもという当時の日本人には馴染みの薄い食材を使うせいか、一般社会の食卓には定着しなかった(牛鍋は外食、牛肉の大和煮は缶詰料理であり、ともに家庭料理ではない)。肉じゃがが戦後の空白の時代を経て家庭食として再登場するのは1960年代であり、また実際に定番メニューとして定着したのは早くても1970年代とされている。今では「おふくろの味」の代名詞として家庭料理の代表作と呼ばれるまでになっている。
この流れはカレーライスの普及と時を同じくしており、食材の牛肉とじゃがいもが日本の家庭に定着するのと軌を一にしている。当時は「甘煮」として人気を博した。(要出典)
<日本軍における調理法>
陸海軍それぞれ、公的な教本などにレシピが記載されており、肉じゃがの調理法は両軍問わず日本軍内に広まっていた。
<海軍厨業管理教科書>
海軍経理学校で1938年(昭和13年)に刊行された『海軍厨業管理教科書』(舞鶴総監部保管)にはレシピが次のように紹介されている。
1.油入れ送気 ※軍艦の熱源である蒸気を窯に送って、加熱することを指す
2.3分後生牛肉入れ
3.7分後砂糖入れ
4.10分後醤油入れ
5.14分後こんにゃく、馬鈴薯入れ
6.31分後玉葱入れ
7.34分後終了
<陸軍軍隊調理法>
日本陸軍でも、レシピ集である『軍隊調理法』の中に、「肉と馬鈴薯の甘煮」という名称で肉じゃがの調理法が記述されていた。
<発祥の地論争>
京都府舞鶴市が1995年(平成7年)10月に「肉じゃが発祥の地」を宣言。1998年(平成10年)3月に広島県呉市も「肉じゃが発祥の地?」(最初に宣言した舞鶴市に配慮して”?”をつけた)として名乗りを上げた。
根拠は、
舞鶴市:東郷平八郎が初めて司令長官として赴任したのが舞鶴鎮守府であり、現存する最古の肉じゃがのレシピが舞鶴鎮守府所属艦艇で炊烹員をしていた故人から舞鶴総監部に寄贈されたものである。
呉市:東郷は、舞鶴赴任より10年前に呉鎮守府の参謀長として赴任している。
としている。
しかしながら資料が曖昧であり、最古のレシピが本当に舞鶴で作られたものなのか他の鎮守府から伝わったレシピを書き写したものではないのかという論争が決着していないため、両市とも大岡裁き的に「舞鶴・呉の双方が発祥地」としている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
小川のコメント:
これ以外に、わたしが知る限りでは、土佐の高知が発祥の地とする説もある。
いずれにしても、1970年代から、カレーライスとともに一般家庭への普及がはじまったことは間違いがないだろう。ビーフカレー、ポークカレー、チキンカレーと一緒に作られたのだとすると、牛豚鶏の比率が、ファミリーレストランで出てくるカレーメニューの比率に近いようにも思う。
ウイキペディアから、「鶏」が除外されていなかったことに、秋田人のわたしは安堵の胸をなでおろした。今夜、海軍式の「肉じゃが」を、作ってみたいと思っている。基本は牛ということなので、その通りに牛の肉じゃがを製作してみるつもりでいる。