IFEX(国際フラワーEXPO)の社会的役割/業界貢献

 昨日、JFMAのアフタヌーンセミナーの講師は、芝崎裕也さんだった。テーマは、「儲かる農業の秘密!!〜エアプランツ一筋25年以上成功への道」。芝崎さんは、「南紀グリーンハウス」の園主さんで、エアープランツを輸入して国内で販売している。ユニークなキャラクターの人であることは、一目見るとわかる。

 

 御本人の自己紹介によると、ご自身は、園芸研究家・農業福祉研究家・環境植物研究家となっている。主な資格は、樹医 16961号・毒物劇物取扱責任者・1級農業技能士、三重県園芸福祉アドバイザー 三重県指導農業士325号、農林水産省公認種苗取扱い業者登録
エコファーマー(0814-1063-01号)。
 昭和36年6月1日 三重県御浜町生まれ(60歳)、昭和57年 三重県農業大学校卒業。昭和57年―59年 国際農業者交流協会海外留学研修(米国2ヵ年:果樹専攻)ワシントン州ビッグベンドコミュニティカレッジ卒業。昭和59年 愛知県の園芸グループ企業(ハクサン・ハクサンインターナショナル・J&Hジャパン・トヨタフロリテック)に入社。関東営業所(埼玉県)初代所長。コニファー ウイルマやブロメリア類・サトイモ科などの新種を数多く日本に紹介する。

 その後は、平成7年 三重県御浜町にUターンして、現在に至る。平成8年 南紀グリーンハウスを設立。世界各国・全国各地の園芸生産・流通の現場を渡り歩いた経験を活かした各種植物の輸入・生産・販売・卸・園芸教室・園芸福祉の普及活動等、園芸の総合プロデュースを展開中!! ※中山間地に措ける小規模多機能型農業(エアープランツ&椎茸の複合経営)の研究。

 

 以上、波乱に満ちた生涯ではあるが、今回の講演の紹介者は、坂崎潮さん(フローラ21)である。わたしとの接点は、芝崎さんが勤務していた種苗会社「ハクサン」の創業者、高臣さんである。

 いちばん驚いたのは、芝崎さんのビジネスが大きくなるきっかけを与えたのが、IFEXへの出展だったこと。幕張メッセの会場で、グアテマラ在住の日本人女性と出会い、それが海外でエアプランツを生産することになるきっかけを与えたことだ。詳細は、JFMAニュースの次号で紹介されるので省くが、いずれにしても、IFEXがなければ、芝崎さんのいまのビジネスは存在していない。

 いろいろと問題はあったが、IFEXをやってきてよかったといまはお持っている。その点でも、IFEXの継続事業である「フローラルイノベーション」の開催は、将来的には、もっと重要な役割を担うべきなのかもしれない。

 

 ちょっと驚きの講演内容だった。ちなみに、南紀のハウスは、ごく小さい温室(288平米)らしいが、グアテマラのビジネスパートナー(現地人)の農園は、20ヘクタールだそうだ。人件費と土地代がほどただのような場所に、広大な農場を構えているわけである。加工は20%、ほぼB2Bのビジネスである。

 ワインの生産、流通に似たビジネスモデルかもしれない。製品の熟成期間が長く(売れる製品になるまで約20年)、投資が必要な仕事である。利益が出るまでに10年はかかる。普通の根性では無理で、辛抱強くないとできない事業構造。