一日の駅弁単品販売本数で、松川弁当店が東京駅の新記録=1850本を樹立!@東京駅セントラルストリート、駅弁屋祭

 郡山に走りに行くついでに、東京駅の「駅弁屋祭」に寄ってみた。夕方の4時。松川弁当店が今週末に、駅弁を実演販売しているからだ。通路に開いた作業ブースの窓ガラス越しに、林社長とあいさつを交わした。


ごく短い時間だか、駅弁店の売り場通路で、林さんとも立ち話をした。作業の邪魔にならない程度で、ほんの2~3分。わかったこと。
 松川弁当店として、昨日(10月6日)の土曜日に、1850食を実演販売した。製造販売したのは、1200円の「米沢牛肉弁当」。掛け算をすると、一日の売上高がわかる。約2坪の作業スペースで弁当を詰め合わせる。部品は目の前に並べてある。朝9時から3人で働いて、200万円超。これは、駅弁の単品販売量では、東京駅の新記録だそうだ。

 この快挙は、ラッキーな面もある。偶然がいくつか重なっているからだ。松川弁当店は、ある意味で運の良い会社である。10月1日、東京駅の新しい駅舎が改装され、お披露目になった。3日には、東京ステイションホテルが開業。丸の内側に人が流れ始めていた。

 5月で営業を終えた駅弁コーナー「旨囲門」が、新装開店になり、売り場が大きくなった。店名も「駅弁屋祭」に変更。ちょうど開店から1ヶ月後にやってきた実演販売のタイミングが、東京駅舎の完成とぶつかった。

 林社長によると、9月以降、駅弁屋祭の売り上げは、対前年比で140%。ここにきて、200%を越える勢いで売り上げが伸びている。絶好調な理由は、売り場を見ると一目瞭然である。昨年来、東京駅のこの駅弁コーナーを観察して来た目からすぐにわかるのは、明らかに客層が変わっていること。これまでに見かけなかった種類の客が、駅弁屋やになだれ込んで来ている。はじめての客か、買いなれている常連さんかは、話している言葉と弁当の選び方でわかるのだ。わたしもプロの観察者になりかけている(笑)。

 昨日は、東京ステイションホテルで食事をしたが、ロビーを歩いているひとの70~80%は、宿泊客でも、私たちのような食事をしにホテルに来た客ではない。なんとなく、ぶらぶら駅舎を歩いている観光客である。

 このひとたちが、東京駅の見物のついでに、全国から駅弁を集めた、駅弁屋に入ってくるのだ。東京駅が観光名所になった、副次効果である。東京駅の駅舎が変わり、ひとの流れが変わり、駅ナカの商売が変わりつつある。いや、明らかに、東京駅でのビジネスに大変化の兆しが見えるのだ。松川弁当店の新記録樹立は、駅ナカ商売の変化の象徴的な出来事である。流れに乗ってくださいね。林社長!