豊洲市場の青果協同組合を訪問、20年ぶりで泉未紀夫組合長と再会。

 経営大学院の元院生、松尾啓子さんと浦上昌子さん(最後の小川ゼミ生)と、豊洲市場にある築地市場青果協同組合の事務所を訪問した。インタビューのためである。東京とれたて野菜プロジェクト(東京都主催、小川座長)でご一緒した、泉未紀夫組合長(法政大学卒)と再会することになった。

 

 訪問の目的は、わさび(新潟、富山)とへべす(宮崎)の販路開拓と市場調査のためだった。

 20年ぶりに豊洲市場を訪問するため、携帯(当時、いまはスマホ)の電話帳を調べてみた。なんと、奇跡的に泉さんの携帯の番号を見つけることができた。数日前に、本人に直接電話をしてみたら、「74歳のいまも、築地青果協同組合で組合長してます」との返事だった。はじめてお会いしたとき(2000年ごろ)も、泉さんは組合長さんだった。

 本日はじめた知ったことがあった。亡くなったお父様の後任の組合長として、35歳で組合長に就任したのだそうだ。実は、わたしも35歳で法政大学経営学部の教授に就任している。経営大学院の専任教員になり、その後は通算で35年間教授職を務めた。どこか泉組合長さんと共通の人生行路を歩いてきたのだと感じた。

 40年近く現役のまま、青果市場の組合長を続けた人はいないらしい。御本人は、「豊洲の移転でごたごたがあったので、そのまま続けてしまいました」と謙遜なさっていらした。でもそれは、御本人に人望と統率力があったからだろう。なので、電話に出られたときはびっくりした。仲介してもらおうと思って、連絡をしたつもりだったからだ。

  

 本日は、組合事務所で齋藤隆史参事(東京シティ青果)に同席していただき、わさびとへべすの販路と産地の状況についてお話を伺うことになった。インタビュー内容(とくに国内外の市場と販路開拓について)は、松尾さんが要約版を作成してくれることになっている。

 インタビューの後は、豊洲市場の見学者通路から、青果市場の様子を見学した。その後(笑)、院生2人と場内のお寿司屋さんへ。

 わたしのおごりで、お任せコースのお寿司と巻物(本日はクエとトロ)をいただくことにした。場内のお寿司屋さんは、朝6時の開店である。10時半に並んだのだが、すでに20人ほどが待ち行列に並んでいた。それでも回転が速いので、10分ほどで入店することができた来た。

 築地に市場があったときも、何度が場内のお寿司屋さんに入ったことがあった。ネタが新鮮だった記憶がある。本日のお客さんは、カウンターに約20人ほど。市場を見学に来た人たちで、性別は女子比率が高い。7割くらいだろうか。外国人のお客さんもいて、板さんが片言も英語でネタの説明をしていた。

 私どもが食べたお任せコースのお値段は、シジミのお味噌汁付きで5500円(税込み)。なかなかのクオリティだったが、ランチタイムで日常的に食べる値段ではない。あれは、観光客向けの料金だろう。