大学院第一回個人レポート最優秀者1名を掲載する。
(赤岡正規)
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『マクドナルドの創業者と起業家としてのクロックの評価について』 赤岡正規
(1)マクドナルド兄弟とレイ・クロックのどちらが創業者か?
【従業員の認識調査】
2020年11月18日(水)近所のマクドナルド実店舗にて、創業者についての従業員の認識を調査した。駒込店と巣鴨店の2店舗で調査を行い、3名からの回答を得た。
写真:左マクドナルド駒込店、右マクドナルド巣鴨店(出所 20201118筆者撮影)
○調査結果(質問:マクドナルドの創業者を知っているか?)
・駒込店:バイト風女性A。知らない。(一瞬、何かで確認をしようとする素振あり。)
・駒込店:社員風男性B。レイ・クロックと即答。
・巣鴨店:社員風女性C。レイ・クロックと即答。
【どちらが創業者か】
調査結果より、創業者はレイ・クロックである。個人的な意見としては、「生みの親」という観点から、マクドナルド兄弟が創業者であると判断していた。例えばウルトラマンは円谷プロが制作した。後に円谷プロを巡る企業買収等があり、複数社を経由し、現在は株式会社フィールズが版権を所有している。紆余曲折あり、版権こそフィールズに渡っているが、制作者が円谷プロという事実は健在だ。この事例から、当初はこれと同様にマクドナルド兄弟が創業者、権利はレイ・クロックと整理できると考えていた。
しかし、実店舗での調査により、従業員自身がレイ・クロックを創業者と主張している以上、外野がどうこう言う議論の余地は無いと感じる。創業者はレイ・クロックである。
(2)起業家としてのクロックをどう評価するか?
商品だけではなく、ビジネスモデルやブランド価値に着眼できるセンスの良さを感じる。また、自身がプレイヤーにならず、仕組みで稼ぐスタイルも成功要因と判断できる。前例主義にならず、新しいルールを作ることや、押し通す馬力についても高く評価したい。さらに、目的地に向かうためならば、手段を選ばないマインドや熱意は他の追随を許さない。レイ・クロックからは、押し寄せる荒波のような、抗う術のない強さを確認できた。