JCSIの2018年第4回調査から: IKEAとスターフライヤーが強く、GUが大躍進

 本日15時に、JCSI(日本版顧客満足度指数)の「2018年度第4回目の調査結果」が発表になった。JCSIは、2009年から始まった日本最大の顧客満足度調査である。今回の調査では、百貨店、生活用品、衣料品、旅行、航空(国内・国際)、長距離輸送、教育サービスなどの業種をカバーしている。

 

 業種内での順位に大きな変化は起こっていない。当たり前のことだが、サービスへの満足度が、突発的な事件でもなければ、それほど大きく変わることはない。なお、業種を横断して言えることは、傾向的に日本のサービス業のCSがすこしずつよくなってきていることである。JCSIの調査が、そのトレンドに多少は寄与しているかもしれない。

 今回の調査結果からわかることを、いくつか紹介したい。

 

1 国内航空部門で、スターフライヤーが10年連続でトップをキープしている。

 しかも満足度指数が年々緩やかながらも上昇傾向にある。今年度のCS=79.2点は、歴代の最高得点ではないだろうか。個人的にも、空の九州便ではSFJを利用しているが、わたしの周りの大学院生の利用者から聞く旅行体験からも、この結果には納得がいく。

 

2 生活用品部門で、IKEAが他社を圧倒し始めている。

 同社のCSが大躍進してのは、2017年調査からだった。それまでは、ニトリやカインズ、あるいは100円ショップのセリアと満足度がそれほど変わらなかった。急にCSが高くなり始めたのは、どうしてだろうか?生活用品全般のCSも上昇傾向にある。ただし、業績が順調な無印良品のスコアが頭打ちになっていることが、やや気になっている。

 

3 衣料品部門で、ストライプインターナショナルのアース・ミュージック&エコロジーがトップに復帰、そして、GUのCSスコアが急騰している。

 アースブランドは、2017年度はCSが急落していた。ストライプ全体の業績もやや停滞気味の中での低迷だった。今年は、衣料品ブランドの中ではダントツだった2016年の水準にCSが戻っている。それと、2017年から調査に加わったGUブランドのCSが急騰している。昨年度は、GUと親ブランドのユニクロがほぼ同じ満足度スコアだったから、2ポイント以上の上昇である。

 さきほど、学生にコメントもとめたところ、①GUのアプリが使いやすいこと(住所とか名前とか余計な情報を集めようとしていないこと)と、②レジの清算が自動化されて気持ちがよい。この二点が指摘されていた。

 

 以上、昨日の発表資料から。

 詳しくは、ネットで公表されている「JCSI2018年度の第4回目」の結果をご覧ください。