学生たちは、4冊のうち、どのセブン-イレブン本の感想文を選ぶのだろう?

 学生たちが、本日、10月の感想文を提出してくる。今回の対象書籍は、コンビニ本である。芥川賞受賞作の『コンビニ人間』を筆頭に、鈴木敏文氏を対象にした『さらば、』など4冊の中から一冊を選ぶ。自由選択は、映画鑑賞以来のことだ。

 

 たぶん、読みやすさからは、芥川賞作家の村田沙耶香『コンビニ人間』。予想だが、これが最多得票を得られそうだ。ホールディングス新社長の井坂さんと仲良しなところは、純文学者だ。けれんみがない。(*「日経MJ」の一面のトップインタビュー、ご本人たちの対談形式で実現している)

 個人的には、フリーライターの故渡辺仁が書いた『セブンイレブンの罠』もそれなりにおもしろかった。一部のフランチャイジーの取材に偏りがあるかなとも思うが、セブンのビジネスモデルの闇の部分を突いている。学生たちはどのようにそれを判断するのだろうか。

 

 日経新聞の記者たちが取材記事を再編集した実録『さらばカリスマ セブン&アイ「鈴木」王国の終焉』を読んでくる学生もいるだろう。これもドキュメンタリーとしては、かなりおもしろかった。しかし、ごめんなさい!裏切り者たちが書いた本だよなあ。笑

 新聞記者たちって、時流に乗るのがうまいものだ。わたしは、ここまであからさまには、去っていった人に批判めいたことを書くことができない。そもそも鈴木さんを、こわもてながら尊敬している。畏敬の念がまったくないわけではないから、許すことにするかな。