3月3日(ひな祭りの日)に、「株式会社アクア」の創業25周年記念祝賀会が、「ロイヤルパインズホテル浦和(埼玉県さいたま市)で開催された。パーティーの場所は、ホテル最上階バンケットルーム。わたしは、徳永奈美会長から招待をいただき、主賓として挨拶をさせていただいた。
アクアの祖業は、埼玉県上尾駅前のゲームセンターである。25年前に、「ブーランジェベーグ」という名前のベーカリー店のチェーン化に乗り出した。一号店は、栃木県の足利市である。ほぼ同時期に、ホームセンター(ビバホームなど)の店内で、フードコードの運営を開始した。
病気がちな社長の奈美さんは、3月1日に長男の泰正さんに社長職を譲り、自身は会長職に退いた。25周年のパーティーは、泰正社長の社長就任のお祝いも兼ねていた。以下で、祝賀会の冒頭でわたしが述べた祝辞の全文を公開する。泰正さんからは、「5分ほどの時間で挨拶を」と言われていたので、ワードで1枚分の祝辞を用意することにした。
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「株式会社アクア」創業25周年記念パーティー(2026年3月3日)
祝辞 小川孔輔(法政大学名誉教授)
ただいまご紹介にあずかりました、法政大学の小川でございます。
奈美さん、泰正さん、徳永家のご家族の皆様。さらには、これまでアクアの事業を支えてくださいました従業員の皆様。創業25周年、誠におめでとうございます。
シングルマザーの奈美さんが3人のお子様を立派に育てながら、アクアの事業をここまで伸ばすことができたのは、ひとえに奈美さんご自身の努力と、ビジネスに関する彼女の才覚のたまものかと思います。
徳永家の4人のご家族のうち3人が、法政大学でわたしの「マーケティング論」の受講者でした。とりわけ奈美さんは、経営大学院でゼミ生だったご縁もあり、本日の祝賀会で、お祝いの挨拶を述べさせていただく光栄に浴することになりました。
さて、創業から200年から300年という老舗企業が、世界で最も多く存在しているわが国において、創業以来25年は、それほど長い期間というわけではありません。しかし、病気がちなトップが指揮を執る会社にとって、この四半世紀は、波乱万丈、茨の道のりだったのではないかと想像します。
奈美さんが、「100種類の100円パン」のコンセプトで「ブーランジェベーグ」の店舗を増やして行く様子を、学部長だった2002年当時から見て参りました。奈美さんと初めてお会いしたのは、アクアの創業から2年目でした。当時は金原会長が新店の出店交渉を担当されていました。金原さんからの助言やアシストがあって、今日のアクアあると感じています。本日は臨席が叶わないようですが、金原さんの貢献に深く感謝したいと思います。
ところで、会社にとっての危機は、奈美さんが病に倒れるたびに何度も訪れました。そのたびに不死鳥にように蘇って、病院からリモートで会社の指揮を執る奈美さんの姿を見て、わたしはその度にとても驚かされました。事業欲と家族愛が復活の原動力になっている様子は、経営学者の常識を超越する「神がかりな現象」に見えました。なので、いまこうしてアクアという会社が存在しているのですが、それは奇跡ではないかと感じています。
2日前の3月1日に、長男の泰正さんが社長に就任しました。会長に退かれた奈美さんに代わって、経営トップは次の世代に引き継がれています。徳永家はご家族がとても仲良しです。これからは、泰正社長を中心に次のステージで向かいます。若い世代に引き継がれたアクアは、これからも発展を続けていくことになると思います。
社員の皆様、そして関係者の皆様。これからも変わることなく、アクアと徳永ファミリーをご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
簡単ですが、これにてお祝いの挨拶に代えさせていただきます。本日は、創業25周年の祝賀会の開催、誠におめでとうございます。


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